4年に一度、世界中の人たちがあつまって、順位を競い合うオリンピック
この大きなスポーツのお祭りには、いったいどのような歴史があるのでしょうか。

このページでは、オリンピックの歴史を子供向けにわかりやすくご紹介します。

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古代オリンピックの歴史を子供向けにわかりやすく解説!


古代オリンピックの始まりは、紀元前(きげんぜん)776年に第1回目の大会がギリシアで開かれた事にさかのぼります。最初のころは、ギリシア人だけが参加することができました。

古代オリンピックが今のオリンピックと大きくちがうところは、順位を競い合うというよりは、ギリシアの神様にささげるお祭の行事だったことです。

古代オリンピックは紀元393年までのあいだに、なんと293回も行われています。


古代オリンピックが今のオリンピックと大きくちがうところは、競技の数が少ないことです。
最初のころのオリンピックは、走るという競技のみしか行われていませんでした。
しかし、時代とともに競技の数はどんどんふえていきます。

また、昔のギリシアの国内ではあちこちで戦争をしていましたが、オリンピックが開かれるときだけは、戦争をお休みしていました。オリンピックは神様をお祭するとても大切な意味があったので、オリンピックには戦争をお休みしてまでも参加しなければなりませんでした。


オリンピックは最初はギリシア人だけのものでしたが、ギリシアがローマ帝国に奪われたあとは地中海のたくさんの国からたくさんの選手がオリンピックに参加するようになりました。

しかし、392年、ローマ帝国のテオドシウス帝のときに、約1200年続いたオリンピックは終わりをむかえました。オリンピックは神さまにささげるお祭りだったのですが、当時のキリスト教を信じていたローマ帝国にとって、ギリシアの神さまをまつるお祭りであるオリンピックはあってはならないものだったのです。

※参照:古代オリンピックと近代オリンピックの共通点と違いを解説!

近代オリンピックの歴史を子供向けにわかりやすく解説!


その後、1500年間もオリンピックが開かれることはありませんでした。

しかし1896年、フランス人のピエール・ド・クーベルタン男爵のよびかけで、約1500年ぶりに近代オリンピックの第1回大会が、オリンピックのふるさとであるギリシアのアテネで開催されました。

夏だけでなく、冬季オリンピックも開催されるようになったり、聖火リレーをおこなったり、以下のオリンピックシンボル(五輪マーク)が大会で使われるようになりました。
このオリンピックのシンボルはオリンピックの再開を呼びかけたクーベルタン男爵によって考えられたものです。5色の輪(わ)がかさなりあう様子は、5つの大陸が一つになる平和の意味がこめられています。


その一方で、近代オリンピックは戦争によってしばしば中止されています。
1916年のベルリンオリンピックは、第一次世界大戦によって開催されませんでした。

1940年には東京でオリンピックが行われる予定だったのですが、第二次世界大戦によって開催されませんでした。その4年後のロンドンオリンピックも、この戦争によってふたたび中断されています。

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現在のオリンピックの競技の数と参加してる人の数は?


第二次世界大戦で2回も開催されなかったオリンピックですが、1948年のロンドンオリンピックから再開されました。しかし、戦争に負けた日本やドイツの参加が許されなかったり、あるいは戦争によって2つに別れた中国と台湾、あるいは西ドイツと東ドイツをどう扱うかなど、現在にいたるまでオリンピックは政治と切りはなせないものになっています。

1980年のモスクワオリンピックと84年のロンドンオリンピックでは、あらそいで参加をやめる国が多くなって話題になりました。また、1972年のミュンヘンオリンピックではテロがおこったりするといった問題が発生しています。

2020年には、新型コロナウイルスの影響によって東京オリンピックが翌年に延期されました。この東京オリンピックや2022年の北京オリンピックは無事開催されましたが、これからはウイルスがオリンピックの開催に影響をあたえる可能性も出てきそうです。

こうした政治や社会にかかわる問題をかかえながら、オリンピックは現在にいたるまで順調に回数をかさねていきます。現在、競技の数は28通りにきめられています。

参加している国の数200をこえ、参加者の数1万人をこえています。

古代のオリンピックは神様にささげる意味がふくまれていましたが、現在は世界の人たちが平和であることの願いがこめられ、スポーツを通して実力を競そいあうお祭りにとなっています。

※参照:日本のオリンピックの歴史についてわかりやすく解説!

この記事のまとめ


オリンピックの歴史について、小学生でもわかるように子供向けに解説してきました。

ギリシアではじまったオリンピックは、もともと神さまにささげるお祭りでした。392年から行われなくなるものの、1896年にふたたび行われています。政治などさまざまな問題をかかえながら、オリンピックは200の国と1万人の人が参加する、世界でもっとも有名なお祭りになっています。

こうした歴史を知ってからオリンピックを見てみると、またちがった発見があるかもしれませんよ。