2017年の大河ドラマ「おんな城主直虎」が話題となっていますが、ヒロインの井伊直虎の養子になった俳優の菅田将暉さん演じる井伊直政という武将にも話題が集まりそうですね。
井伊直政とはどんな人だったのでしょうか。直政の事をはじめて知る方にも分かるように、年表や主君にあたる徳川家康との関係についてご紹介します。
井伊直政ってどんな人？分かりやすく解説！
まずは井伊直政がどんな人だったのかについてご紹介します。
井伊直政は1561年に、遠江国(今の静岡県西部)の井伊谷という場所で生まれました。井伊家の24代目当主として徳川家康の家臣として活躍し、後に徳川四天王の一人に数えられています。
直政が生まれた頃の井伊家は、主君である今川家によって父、井伊直親が殺されてしまうなど、滅亡寸前の状態にありました。この状態を救ったのが大河ドラマ「おんな城主直虎」のヒロインである井伊直虎で、直政は直虎の養子となる形で1582年に井伊家を継ぐことになります。
その後の直政は、徳川家の中でも最も強いと言われた「井伊の赤備え」という部隊を率い、家康の天下取りに貢献していきます。その勇猛果敢ぶりは敵軍には恐れられており、また部下にも厳しかったことから「井伊の赤鬼」と呼ばれ、恐れられました。
また、井伊直政と言えば、家康の家臣の中で外交手腕に長けていた面も見逃せません。特に関ヶ原の戦いの前は全国の大名に調略を行い、多くの武将を東軍に参加させる事に成功しています。
※参照：井伊直政の軍事、内政、外交面の能力について解説！
井伊直政の年表を簡単に解説！
そんな井伊直政の年表を、簡単に振り返ってみましょう！
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・1561年
今川氏真の家臣、井伊直親の長男として生まれる。
幼名は虎松。
※参照：今川氏真の再評価の余地は？有能だった分野について！
・1565年
叔母・井伊直虎が井伊家当主となる。
その後、直虎の養子となる。
・1575年
徳川家康の小姓となり、万千代と名乗る。
・1582年
井伊直虎が死去し、井伊家を継ぐ。
元服し、名を「直政」と改める。
本能寺の変後に家康の伊賀越えに同行する。
天正壬午の乱において講和交渉の仲立ちを務める。
家康の養女、花（のちの唐梅院）と結婚する。
・1584年
赤備えを率いて、小牧・長久手の戦いで武功を治める。
・1586年
秀吉から従五位下の官位と豊臣姓を与えられる。
・1588年
侍従に任命され、徳川家の武将の中で最も位が高くなる。
・1590年
小田原征伐にて先鋒を務め手柄を上げる。
上野国(今の群馬県)の箕輪城(みのわじょう)に12万石を与えられる。
・1598年
箕輪城を廃止し、高崎城(たかさきじょう)を居城とする。
この頃から大名に調略を行い、家康の味方を増やす。
・1600年
関ヶ原の合戦で家康本軍に同行し、東軍の指揮官を務める。
・1602年
関ヶ原の合戦で受けた大ケガから破傷風を発症する。
41歳で死去。
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井伊直政の一生を簡単に振り返ってみました。
元服してからは、徳川家の武将として常に戦いの中にあったことがわかりますね。
井伊直政と徳川家康の関係は？イケメンゆえの噂も…？
最後に、井伊直政と主君である徳川家康との関係について見ていきましょう。
1575年、直政は小姓として家康に仕える事になります。家康は直政の事を気に入っていたようで、自らの養女を直政の妻にすると共に、旧武田家の家臣を直政に家来として与えます。
一説では、直政と家康は男色関係にあったと言われており、家康を狙いに寝所に侵入した忍者を直政が成敗した事もあったそうです。一体どのような光景だったのやら・・・
ちなみに直政は美男子、今で言うイケメンだったとされており、その容姿は秀吉の母親、大政所までも惚れ込んだと言われています。
もちろん、直政は単にイケメンなだけの武将ではありません。
後世の資料では、直政は家康の天下取りの第一の功臣とまで評価されています。
この事は、関ヶ原の戦いの後で、直政が彦根藩を与えられた事でも分かります。家康は彦根藩主としての直政に西国大名への抑え、そして京都の朝廷を守る事を期待していたのだとか。井伊直政と徳川家康は非常に厚い主従関係にあったと言えそうですね。
この記事のまとめ
「井伊直政ってどんな人？」というテーマで、年表や主君である徳川家康との関係を含めてご紹介しました。
直政は「井伊の赤鬼」と呼ばれるほどの豪傑であるだけでなく、徳川家の家臣団の中でも官位が高く、非常に重要なポジションに居た武将として知られています。小姓時代から家康に仕えていた直政は関ヶ原の戦いの後も重要な領地を与えられており、非常に強い信頼関係にあった事が伺えますね。
なお、以下の記事では直政ら徳川四天王のその後について解説しているので、興味があれば一度ご覧になってみて下さいね。
※参照：徳川四天王とは？その後や子孫の存在についても解説！
