%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88_2016-12-05_4_07_57 いまや世界的な一大イベントとして定着しているオリンピックですが、日本はこのイベントにどのように関わってきたのでしょうか。

リオオリンピックの開催や、2020年に予定されている東京オリンピックに向けて、日本とオリンピックの歴史、関わりについて関心を持たれている方も増えてきていると思います。

そこで今回は、日本のオリンピックの歴史についてわかりやすくご紹介します。

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日本がオリンピックにはじめて参加したのはいつ?


日本がオリンピックにはじめて参加したのは、いつ頃の話だったのでしょうか。

古代ギリシアで行われていた「オリンピア」と呼ばれる祭典をもとに、いわゆる近代オリンピックがはじまったのは1896年のアテネ大会ですが、日本が初めてオリンピックに参加したのは、1912年のストックホルム大会です。

これは、近代オリンピックの父といわれるフランスのクーベルタン男爵の働きかけと、日本人初のオリンピック委員であった柔道家・嘉納治五郎の運動により実現しました。この大会で日本代表を務めたのが、大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』の登場人物としても知られる、金栗四三と三島弥彦の2人です。

※参考:金栗四三ってどんな人?年表や子孫も簡単に解説!


また、1920年のアントワープ大会では、テニス男子シングルの熊谷一弥選手と、同じくテニス男子ダブルスの熊谷一弥・柏尾誠一郎両選手のペアが銀メダルを獲得し、これが日本人初のメダルとなりました。

なお、日本人女子選手の初参加は、1928年のアムステルダム大会で、男子に16年遅れての参加となりました。この大会では、人見絹枝選手が800メートル走で銀メダルを獲得、日本人女子初のメダリストとなりました。また、日本人初の金メダリストも誕生します。陸上男子三段跳びの織田幹雄、競泳男子200m平泳ぎの鶴田善行両選手です。

こうした日本人選手の活躍もあり、その後国内のオリンピック人気はいっそう高まります。
こうした背景と嘉納治五郎の尽力により、日本は1940年の夏季大会(東京)・冬季大会(札幌)の招致に成功しているのです。

しかし、激化する日中戦争のため、開催権を返上せざるを得ませんでした。第二次世界大戦の影響もあり、1940年と1944年にはオリンピックの開催そのものが中止となってしまいました。

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日本にオリンピックがやってきた!東京五輪と札幌五輪


第二次世界大戦が終了した1948年、戦後はじめてのオリンピックがロンドンで開催されました。しかし、日本とドイツは戦争責任から大会への出場を認められず、1952年のヘルシンキ大会を待たねばなりませんでした。

戦後の日本とオリンピックの関係で最も重要な出来事といえば、なんといっても1964年に開催された東京オリンピック、そして1972年に札幌で行われた冬季オリンピックでしょう。
幻の開催となった1940年から東京大会で24年、札幌大会は32年が経っていました。

※参照:1964年東京オリンピックの競技や開会式について。都知事は誰?

特に東京オリンピックは、アジア地域初だけでなく有色人種国家初の開催となりました。
また、第二次世界大戦の敗戦国となった日本がふたたび国際社会の中心に復帰することを強くアピールする大会となりました。

東京大会では柔道が正式種目となり、日本は4階級のうち3階級で金メダルを獲得します。
女子バレーボールが金メダルを獲得する活躍をみせ「東洋の魔女」とよばれました。

一方の札幌オリンピックでは、ジャンプで笠谷幸生、金野昭次、青地清二がメダルを独占。
この日本人選手の活躍は「日の丸飛行隊」と呼ばれました。

平成以後の日本のオリンピックの歴史について


最後に、平成以降の日本のオリンピックの歴史について見てみましょう。

平成になって最初のオリンピックは、1992年のバルセロナ大会です。当時14歳だった岩崎恭子選手が競泳女子200m平泳ぎで金メダルを取り世界を驚かせた事を、今なお覚えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

これに触発されたかのように、その後の日本人女子選手の活躍が目覚ましく、オリンピックを盛り上げてくれているように思います。また、柔道の谷(旧姓田村)亮子選手やレスリングの吉田沙保里選手、伊調馨選手のように二連覇や三連覇を遂げる選手もおり、息の長い活躍も一つの特徴といえそうです。

1998年には長野で冬季大会が開催されました。この大会ではスピードスケートで清水宏保選手が金メダルを獲得した他、ジャンプでは船木和喜選手と団体がそれぞれ金メダルを獲得し、他にも銀と銅を1つずつ獲得た事で大きな話題になりました。

国内2度目の冬季大会が実現、成功したことで、夏季大会招致への機運も高まります。
2006年には東京都が2016年夏季大会に立候補をしますが、最終的にはリオデジャネイロに決定しましたね。

その後の一時期、じつは広島・長崎にオリンピックを招致しようという構想がありました。
これは実現にはいたりませんでしたが、もし実現すれば複数都市での開催として前例のないものになったでしょうね。

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この記事のまとめ


日本のオリンピックの歴史について、3つの時期に分けて簡単に振り返ってみました。

戦争に影響を受けた時期もあった日本のオリンピックの歴史ですが、五輪のシンボルマークがあらわすように、世界とつながるイベントとして人気を集めている事には変わりはありません。 
クーベルタン男爵がめざした「平和でよりよい世界の実現」を目指して、4年後の東京でも、そんな理念とともにスポーツの興奮を世界中とシェアできたら素晴らしいと思います。